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秋田内陸線

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秋田内陸線:フリー切符の旅

Imgp1966r  Imgp2061rwjpg  Imgp2038rw

小友沼から秋田内陸線へ

私が秋田内陸線へ乗車しようとしたのは、小友沼のマガンの

塒立ちを見て、直ぐ帰京するのは休日の過ごし方として、

もったいないのではないか。

何か観光でもしてみるかと、帰りを大館能代空港の飛行機にして、

その最終便に間に合うよう秋田内陸線に乗ることをしたからである。

都合のよいことに、大館能代空港には鷹ノ巣駅から20分で到着する

バスが出ており、JR鷹ノ巣駅と隣り合わせで秋田内陸線の始発駅

である鷹巣駅があるので、「ローカル線・車窓の旅」をするには

もってこいである。

さて、東能代駅発9時36分の            Imgp1924r_3

「特急つがる1号」に乗り、

鷹ノ巣駅に着いたのは10時。

ここで秋田内陸線に乗り換え、

鷹巣駅発10時42分の

角館行きに乗ることにした。

Akitar

ホリデーフリー切符

Img_0112r_4         鷹巣駅で駅員に往復割引切符

          のようなお得な切符はないかと

        尋ねたら、千円のホリデー

        フリー切符を勧められた。

                          

この切符は角館駅より手前の松葉駅までしか行かないが、

行くところまで行ってみようと思い、買い求めた。

Imgp1956r_2  Imgp1952r_2


鷹ノ巣駅と鷹巣駅

ところで、 「たかのす駅」で妙に思ったのは、JRの駅名が「鷹ノ巣」で

秋田内陸線は「鷹巣駅」と呼び名は同じでも駅名は区別されている。

確かに改札は別だが、ホームではつながっており、実質的には

同一駅である。

調べてみると、秋田内陸線が国鉄阿仁合線だった頃は、

「鷹ノ巣駅」という1つの駅であったところ、国鉄阿仁合線が

第3セクターに変わり、秋田内陸線の駅舎が別途建てられてから、

JRが「鷹ノ巣駅」と称すようになったとのことである。


太鼓の町・鷹巣

鷹ノ巣駅で目に入ったのは、                    Imgp1951r_2      

「世界一の大太鼓のまち」と

いう幕と、郵便ポストの上に

のせられた和太鼓であった。

何でも駅から車で15分行った

所にある「太鼓の博物館」に、      

直径3.8m、胴の長さ4.52mの        Imgp1955r_2           

世界一の大太鼓があり、秋には    

「たかのす大太鼓まつり」が

開催され、何台かの大太鼓で

演奏されるということである。

さぞかし勇壮で迫力ある太鼓の

音が聞けるのではないだろうか。



始まるワンマンカーの旅

Imgp1960r                さて、1両編成の電車は鷹巣駅を

        定刻に出発した。

        私が乗車した電車は気動車で、

        前後に運転台がある

        ワンマンカーであった。

                            

座席数60、定員120名の車内は

トイレもついており、思った

よりも広く感じた。

車内には20数名の乗客がいたが、

土曜日の午前ということもあって、             Imgp2050r

通学客はいなく、年配の沿線利用

者が多く見受けられた。

その他、運転士以外に女性

アテンダントが1名同乗しており、

車掌兼、沿線ガイド兼、車内販売

係りという役目をされていた。


鷹巣駅から阿仁合駅まで

鷹巣駅を電車が出発して、                   Imgp1932r

広がる田園に小友沼の田んぼ

では見かけなかったハクチョウ

を30羽ほど見つけた。

ハクチョウと出会える秋田内陸線

をひとつの売りにできたら、野鳥

ファンも利用するのではない        Imgp1963r

だろうか。

合川駅までは田園風景が続き、

米内沢駅あたりから阿仁川が

接近して見えるようになった。

川沿いに森林の山も見え、

山里らしくなってきた。                      

阿仁前田駅に近づくと、眼下に      Imgp1965r

阿仁川が見え、ハクチョウや

カモ類はいないかと、目を皿の

ようにして川をのぞいたが、

野鳥は1羽もいなかった。

当初、阿仁前田駅に下車し、

阿仁川で探鳥(ハクチョウが飛来

するという情報で)しようと思った       Imgp2079r            

が、「こりゃ~無理」だと観念し、

松葉駅まで行くことにした。

しかし、腹が減っては戦はでき

ないので、一旦、阿仁合駅に

下車し、駅周辺の散策と昼食

タイムとした。

阿仁合駅到着 11時37分。

Imgp1971r_2


阿仁合駅について

阿仁合駅は国鉄阿仁合線の延伸により、昭和11年に開業。

その後、昭和61年、国鉄阿仁合線は第三セクター方式の秋田内陸線に

変わり、阿仁合駅も転換されたという歴史がある。

日本一の銅産出量を誇った阿仁鉱山が、昭和53年に閉山されるまで

阿仁合線は鉱石輸送で活躍し、阿仁合駅もその拠点としての役割を

果たしたという。

その歴史を伝える「異人館・伝承館」が駅近くにあり、当時を偲ぶ

ことができるそうである。

また、戦前・戦後の木材ブームに乗って、秋田杉は大量に伐採、

搬出され、阿仁合駅は木材運搬の起点としても活躍したという

ことで、山から切り出された木材が駅周辺に積み上げられていた

とのことである。

阿仁合駅は昭和50年代頃までは、日本の林鉱業の拠点駅としての

役目を大いに果たしたことになる。

そして、現在、阿仁合駅は本社と車両基地があり、秋田内陸線の

要の駅としての役割を担っている。

Imgp1968r  Imgp1978r


佐竹藩の観音堂

駅周辺で何か食べる所はないかと

物色したが、コンビニも食堂らしき      Imgp1974r

ものも何もなかった。

坂を少し登り高台に上がったら、

お堂らしきものを見つけた。

それは観音堂で元禄2年

(1689年)に佐竹藩が祈願所と

して建立されたものらしい。

今の秋田杉を築いたのは、地元の協力を得て杉を守り、250万本の

杉を植林したという佐竹藩の賀藤清右衛門景林のおかげだと聞いている。

この観音堂は森林保全作業に従事した人々の安全を祈願して建てられた

のではないかと、勝手に想像し駅に戻った。


馬肉シチューセット

Imgp1990r        結局、昼食は駅構内のこぐま亭と

       という食堂で食べることにした。

       私が注文したのは「馬肉シチュー

       セット」で馬肉シチュー+サラダ+

       黄金ライス+スープつきの900円。

                          

しかも金、土曜日限定の11時~14時でしか食べられない特別メニューであった。

ところで、食事代金のやりとりや配膳を駅長とおぼしき駅員さんが、駅の制服の

ままで店の従業員のように手伝っていたのには驚いた。

その駅員さんに駅弁のことで聞いてみた。

「電車の中で駅弁を食べたいのですが、ここの売店や車内販売で売らない

のですか?」「う~ん、駅弁は課題なのですがどうも・・・」と言葉を濁し、

歯切れが悪い。

鷹巣駅から角館駅まではおよそ2時間半はかかる。

駅弁を買って車窓の景色を見ながら食べるのがローカル線の醍醐味である。

旅する人たちのためにも駅弁は用意して欲しいものだ。

さて、シチュー用の馬肉はこれが馬肉かと首をかしげるほど、牛肉と変わら

ない味と柔らかさで結構うまい。

こぐま亭は馬肉ラーメン、馬肉丼などと馬肉料理があり、馬肉が売りのようだ。

阿仁合駅に着いたら、是非、馬肉料理を食してみることをお勧めする。

昼食後、売店のおねえさんにこの店限定のお土産ものはないかと聞いたら、

地元阿仁産の缶詰の「焼きりんご」と「マタギの里・栗まんじゅう」を勧められた。

それと鹿角産で古くからある秋田県名産品という「しそ巻きあんず」も

買い求め、改札に向かった。

Imgp2144r  Imgp2103r  Imgp2105r


阿仁合駅から松葉駅へ

Imgp2061r

さて阿仁合駅発12時51分の                  

電車に乗り、松葉駅へ向かった。                  Imgp2011r

車窓の様相が阿仁合までとは

一変してきた。

見事に真っ直ぐ立ち並ぶ杉。

渓谷と清流。そして積もった

雪の量も増えてきた。

トンネルも多くなり、線路間近に

迫った杉木立をかきわけていく         Imgp2088r

かのように電車は走る。

まさに雪国の山間を走る森林

鉄道の様子を呈してきた。

新緑や紅葉の季節に秋田内陸線

に乗れば、鮮やかな渓谷美が

見られるだろう。                             Imgp2003r_2

しかし、秋田杉は1年中、緑を

楽しむことができる。

生き生きとすくっと立ち並んで

いる杉を見ていると、私も背筋

をピンと伸ばさないといけない

ような衝動にかられる。

それほど見事な杉並みだ。           Imgp2095r

よほど沿線の人々が適度な

間伐や枝打ちをして、秋田杉を

しっかり守っているのであろう。

頭が下がる思いがする。

秋田杉は日本三大美林の

ひとつである。

これからも旅人の目を楽しませる

よう秋田杉を守って欲しいものだ。

Imgp2069r  Imgp2070r  Imgp2084r


雪深い無人の松葉駅

Imgp2038rw

電車はフリー切符指定の折り返し

駅である松葉駅に到着。            Imgp2041rw_2                

アテンダントに切符を見せ下車。

え!ここが指定された駅?

雪に覆われた風景に絶句した。

松葉駅は駅舎のない無人駅だが、

周りには人っ子一人いない。

見渡す限り雪と杉木立と山並み。          Imgp2043r

雪深い山里の駅に来てしまった。

しかし、ある意味、ここは日本の

山里の原風景と言える。

ホームに風雪よけの待合室の

ような建物があり、長椅子に

座布団が数枚敷いていた。         Imgp2036r_2

20分近く寒さに震えホームを

行き来しているうちに、

鷹巣行きの電車がゆっくり

近づいてきた。

ほっとした気分で乗車したが、

車内は団体客などがいて、

ことのほか暖かく感じた。


笑顔美人のアテンダント

松葉駅から阿仁合駅間の沿線          Imgp2051r             

観光ガイドを聞くのは、都合

2回目であった。

マイク片手に

「この電車はまもなく秋田県で

一番長い十二段トンネルに

入ります・・・」                             Imgp2028r                                                      

「まもなく赤い鉄橋で有名な

大又川の橋を渡ります・・・」

などど、よく通る綺麗な声で

沿線のガイドする女性の

アテンダントの声に、乗客は

左の車窓を見たり、右を見たりと           Imgp2019r         

忙しい。

彼女は観光バスのガイドさんより

話し方が数段うまく、声がはっきり

と聞きとりやすい。

それに、にっこり微笑む笑顔美人

でもある。

                                                                                                               

館内放送の合間に、ワゴンによる                  

秋田内陸線オリジナルグッズ関連             Imgp2055r

の販売が始められた。

沿線風景をイメージしたてぬぐい。

駅名の入ったキーホルダーや

ストラップ。マウスパッドなどなど。

そのアテンダントが私の所へ          

来たので、ストラップを買ったら、       Imgp2214r

おまけがついてきた。

購入するものは何でもよかったが、

笑顔のガイド代として買わないと

いけないという「天の声」が聞こえ

たから、買い求めだけである。


アテンダント:笑顔の見送り

さて、阿仁合駅に着くと、運転士と              Imgp2075rw

アテンダントが交代し、それぞれ

笑顔で挨拶をかわしていた。

で、さっきまでマイク片手にガイド

していたアテンダントが、今度は

車外から乗客に笑顔で見送りを

始めた。

そこに見かけぬもう1名の                Imgp2083r_2

アテンダントが加わり、2名で

笑顔による見送りとなった。

二人とも秋田美人なので、

うれしい上に胸にジーンと

くるものを感じた。

電車が動き出し、二人は

笑顔でいつまでも手を振っていた。   

まさに鉄道でしか味わえない

別れの感動シーンである。


阿仁合駅から鷹巣駅まで

電車は新しいアテンダントを乗せ、

終着駅に向かいだした。             Imgp2090r      

ここからは行きと同じように、

田園風景が段々と広がっていく。

と同時に雪も少なくなっていった。               

途中、前田南駅と阿仁前田駅と

の間で、森吉山が見えてきた。

森吉山は花の名山として初夏                                

から秋にかけ、300種類の高山               Imgp1941r_2

植物が咲き誇ると言われている。       

アテンダントの観光ガイドを聞き

ながら、いつしか終点の鷹巣駅

へ定刻の15時55分に到着した。

これで、私の秋田内陸線

フリー切符の旅も終了となった。


みんなで乗ろう!
秋田内陸線

秋田内陸線が赤字続きで、廃線                  

の危機に直面しているのを                        Imgp1993r

知ったのは、このブログを書こう

としてからのことです。

2008年9月 秋田県、北秋田市、

仙北市の三者によって2012年度まで

秋田内陸線を存続させることで合意。

しかし、2012年度までの5年間の

経営実績の結果を見て、存続させる        Imgp2008r

かどうかの再検討をするということ        

になっているようだ。

その実績結果によっては廃線になる

かも知れないわけで、

これは由々しき問題です。

そこで、私のブログを読まれた

方にお願いしたい。                          Canon_011r

来年、1回でよいですから秋田

内陸線に乗って欲しい。

この沿線は調べてもらえば

わかると思いますが、スキー場

あり、鮎釣り場あり、温泉あり、

紅葉・新緑の渓谷あり、花の

名山ありと、他のローカル線と

違って、観光資源が豊富です。

馬肉を食べに阿仁合まで行くもよし。

美人アテンダントに会いに行くもよし。

とにかくみんなで、一人でも多く

秋田内陸線に乗って、存続させましょう。

秋田杉の美林を見るだけで、心がきっと癒され、活力が沸いて

くると思います。

ついでに、鷹巣駅で駅員からいただいたパンフレット

「秋田内陸線 駅からアクセス」は沿線の観光や交通機関情報などが

ぎっしりつまっている優れものです。

是非、駅でこのパンフレットをもらうことを、お勧めします。

         

                

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